Solido 1/43 BMW M5 Competition 2021 (F90)

今回はF90のM5コンペティションです。

2017年に登場したF90型のM5ですが、今回のミニカーでモデル化されているのはマイナーチェンジが実施されたモデルです。これによって、ヘッドライトが細くなったりテールランプが一部ブラックアウトされたりと、より攻撃的なエクステリアとなった印象です。

ミニカーはソリド製。最近登場したこのシリーズは、比較的手ごろな価格と絶妙なところを突いた車種選定が魅力的なシリーズです。個人的にはこのM5が初入手です。

ミニカーを手に取ってみると、価格に対して満足度が高いモデルだと思いました。

パッケージ状態でも目を引いた、このホイールとブレーキ。ホイールの塗り分けが正確で、実車が部分切削ホイールであることがよく分かります。ブレーキもキャリパーとローターはメリハリある造形で、ローターのエッジの立ち具合がホンモノっぽい雰囲気を出しています。

 

ドアやボンネットの分割線のモールドはソフトな印象を感じますが、フロントマスクは少し力を入れてシャープに仕上げられているように見えます。

フロントバンパーの開口部は彫りが深めで、高性能モデルの雰囲気が感じられます。グリル内のメッシュ等もかなりシャープで、艶消しではなくグロスブラックで塗られていることでそれが引き立っていると思います。大きめのキドニーグリルもボディに綺麗に嵌っています。

ヘッドライトはよく見るとプロジェクター部も再現された立体的な物で、白で彩色されたデイライトの表情がリアルです。ただ、内側のグリルに接する部分にライトカバーの取り付け部があるのか、インナー部品が途切れてボディ色が透けているのが少し気になります。暗いボディ色なら気にならないかもしれませんね。

見る角度次第ではヘッドライトの弱点も目立ちません。

テールランプは非常に雰囲気ある仕上がりです。内部には近年のBMWらしいポジションランプ等のラインが見えます。また、部品の合いも比較的良いと思います。

トランクリッドのリップスポイラーやバンパー下のブラック部は塗装での表現で、そこだけ見ると安っぽいのですが、全体で見ると案外悪くないですね。テールランプやエンブレム、マフラーの雰囲気の良さ、立体感のあるメリハリある造形などが組み合わさることで、良い雰囲気を作り出しています。

内装もそこそこ再現されています。窓の成形精度も結構高く、内装が歪まずに見えます。

裏板も真っ平ではなく、台座から外してもがっかりしないようになっています。

このミニカーはタイヤの出来も良いですね。しっとりとした良い質感のゴムで、トレッド面も溝が深めでタイヤらしい仕上がりです。少しゴムの匂いがするのも好きです。

 

 

ソリドの最近のこのシリーズの1/43モデル。プロポーションの良さや、コストを掛ける部分と掛けない部分の取捨選択が上手さによって、一部の簡素な仕上げが気にならず絶妙に満足させてくれるミニカーです。車種のチョイスを見ても、今後の展開が気になるシリーズです。