AUTOart 1/43 BMW 3 Series Coupe 2005 (E92)

今回はE92の3シリーズクーペです。

M3でもMスポーツでもない素のモデル。こちらもシンプルで美しいです。

このミニカーはタイヤ外径が小さい様に感じてしまいますが、実車は17インチ。それに扁平率の低いタイヤを装着しているので、実車と見比べるとこんな感じで合っている様です。小さめのタイヤが好きな私でも、最近の大径化に目が慣れてしまっている様です。

特徴的なプレスライン。指でつまんで引っ張ったようなピンと張った感じのラインが、非常にシャープに再現されています。また塗装もメタリック粒子が細かく、ハイライト部の輝きが美しいです。

サイドビューで目を引いたのが、このBピラーの表現。クォーターウィンドウははめ殺しのため接着部の黒塗りが施され、ドアウィンドウからはBピラーに塗られた黒がチラッと見えています。これの表現のおかげで、このクルマがサッシュレスドアを採用していることがよく分かります。

他には、キラッと輝くメタルのブレーキもモデルの印象を引き締めています。別部品のキャリパーも雰囲気ある仕上がりです。そして個人的にグッとくるのが、ホイールの形状。スポーク裏はキャリパー逃げのような形状になっていますが、これが実際にキャリパー逃げとして機能しているのです。タイヤを回すと、キャリパーすれすれをぶつからずに回るホイールが素晴らしいです。この作り込みには惚れ惚れします。

下回りもかなり立体的です。実車同様、リアアクスルはサブフレーム的な構造で取り付けられています。ブレーキまわりの再現のためか、ロアアームは少々短めで切り落とされていますが、これは仕方ないでしょう。

このモデル、プロポーションモデルとして完璧なボディラインを持っていますが、これでボンネット開閉ギミックを持つのは素晴らしいです。ボンネットはダイキャスト製ですが、縁を薄くシャープな形状によって、板厚を感じさせないシャープな仕上がりです。

エンジンルームには6気筒のエンジンが確認できます。そこそこ立体感があり、塗り分けも正確で、雰囲気ある仕上がりです。

オートアートの3シリーズクーペ。実車的にもモデルの作風としてもあまり派手なモデルではありませんが、手に取ってみると各部の作り込みが非常に良く、満足感が高いモデルでした。

オートアートは1/43スケールも魅力的。またこのような作風で新製品を出して欲しいものです。